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パワーアンプの修理 [PCオーディオ]

サブウーハー用のパワーアンプが9月ごろ具合が悪くなり、冷却ファンを付けて一件落着していたのは前に書いた。が、また同じ症状でブチブチいい始めた。今は冬だしファンは回っているので温度の影響はないはずだ。アンプ基板への電源配線を外しても症状が出るので、これは電源基板の不具合とみるべきだろう。

この電源基板は友人からもらったもので、修理しようにも情報が全くなく、買い替えたくてもショップのサイトでは在庫切れで入手できそうもない。アンプ基板と組み合わせるように設計したと思われる、±30Vで9Aも取れる電源などそうそうない。トランスを使ったアナログ電源では大きく重すぎる。

いろいろ探してみたが結果は芳しくなかったので、24VのACアダプタを2個使って±電源に仕立て上げることにした。電圧が低くなることでアンプの最大出力も減るが、今までが大きすぎたので問題ないだろう。
秋月電子で入手可能な最大容量のスイッチングACアダプタは、24V、2.7A(65Wクラス)だ。65Wで電流制限の保護回路が働くだろうがこれ以上の容量は見つからなかったので仕方がない。
秋月のWebショップでは2種類ヒットするが、なぜか小型でスペックも良くケーブルにフェライトコアまで付いているほうが少し安い。迷わずこちらを選んだ。
ACアダプタ.JPG

ACアダプタなので外付けにするのが簡単ではあるが、できればケース内に収めたい。ACケーブルを外せば2個収まりそうだ。そのためには付属のACケーブルを使わず内部基板に直に配線する必要がある。
とりあえずバラしてみたところ、まあまあ良くできている。放熱板に組み付けられ、制御回路は基板裏の表面実装チップ部品で構成されている。チップのはんだ付けは手作業のようだが一時の中国製のような不安感はない。ノイズ対策がいくつかされており放熱板はGND電位、DCケーブルはシールド線でフェライトコアが奢られている。これで1個1700円(2013年12月現在)は安いと思う。
ACアダプタ分解.JPG
内部基板裏.JPG

基板を改造する。まずはACインレットを外してネジ端子台に交換。
ACインレット交換.JPG
フェライトコアがあるとケースに入れずらいのでDCケーブルを外してリード線に交換した。
ついでにLEDを外してピンヘッダに交換した。これはパイロットランプとして引き出すつもり。
LEDピン.JPG

フィルタアンプへ送る±15Vと、冷却ファン用の12Vは、壊れた電源基板から横取りすることにした。不具合の様子から判断して、原因は1次側の発振が瞬断するためで、2次側の整流回路や安定化回路は生きていると思われる。幸い3端子レギュレータ部分のプリントパターンはスイッチングノイズから分離するためであろう、明確に区分されている。そこだけを金ノコで切り取ってやすり掛けし、少しパターンを修正しただけで再利用できた。
電源基板切り離し.JPG

15Vの3端子レギュレータは24Vからドロップするので発熱が心配だったが、フィルタアンプはあまり電流を食わないので放熱フィンは要らなそうだ。12Vの冷却ファンも使わないので配線を外してある。夏になって熱的に厳しければファンを回してやることにする。
ACアダプタ組込.JPG

ACアダプタから取り出した2つの基板をそのままシャーシに取り付けたくなるが、ここは注意が必要だ。
シャーシはアンプのGNDであり、電源基板の周りを覆っているアルミの放熱板はACアダプタのGND(+24Vに対する0V)である。±24Vのうちプラス側のACアダプタのGNDはアンプのGNDと共通でいいが、マイナス側はACアダプタの+24VがアンプのGNDに接続され、ACアダプタのGNDがアンプの-24Vラインとなる。この状態で放熱板とシャーシ間には24Vの電位差があり触れるとショートするので、放熱板とアンプのシャーシを絶縁しなければならない。
ここではACアダプタのプラスチックケースをそのまま利用した。ケースのボトム側と基板を2本のネジでシャーシに友締めし、トップ側は上から被せた上にスポンジを貼り付け、シャーシの天板で押さえるようにした。プラス側は配線スペースを確保するためにケース無しで直に取り付けた。
マイナス側絶縁.JPG

組み上がって、恐る恐る電源スイッチを入れるとパイロットランプが点灯しない。すぐにスイッチを切っていろいろ調べるが不審なところは見当たらない・・・結果から言ってこれはACアダプタの起動ディレイだった。電源を入れて2秒くらい経つとLEDが点灯してDC出力が出始めるようだ。電源スイッチのLEDが暗いがまあ大勢に影響はない。
ハウスミュージックなど低音が効いた曲をいくつか再生してみたが出力は充分だ。出し過ぎれば部屋のあちこちでいろいろなものが振動し始める。アンプが使えずPM0.3だけの間は、ulilithのイコライザーで低域を持ち上げて我慢していたが、どうにもつまらなくて聴く気が失せる。大型スピーカーの置けないPC周りではサブウーハーの効果は絶大だ。もっと簡単に作れてPCスピーカーやパーソナルTVにちょい足しできるといいと思う。擬似5.1chは聴いていてどうにも気持ちが悪い。やはり2.1chが好きだ。


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