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出力段バッファ付きヘッドホンアンプ(その5)ケースに組み込む [ヘッドホンアンプ]

オペアンプ+ダーリントンバッファのアンプ基板を放っておいたら、バーンズの半固定抵抗のつまみが変色していた。基板むき出しのまま机の上に置きっぱなしで1年以上過ごせる自分にあきれる。歪率計で測定しようとしたら信号が不安定でうまくいかないので、ケースに入れてちゃんと配線してやることにした。タカチのMB-52(W110×H30×D140)に、アンプ基板、3端子レギュレータ、電源スイッチとパイロットランプ、入出力ジャックとボリュームを組み込む。
HPA-DR1内部
いろいろと手持ちの部品を使ったので統一感がないが、機能はAT-HA2に準じてある。入力のRCAピンジャックと3.5mmステレオミニジャックはパラレル接続で、コネクタ形状に対応することと、PCサウンドをヘッドホンとパワードスピーカーへ分岐するために使える。たまにPC以外の外部入力をつなぎたいことがあるので、もうひとつミニジャックを付け、ここにプラグが差し込まれるとRCA側からの入力をカットするようにした。ヘッドホン出力のミニジャックは単なるパラレル。

電源は12V-500mAのトランス式ACアダプタが発掘されたのでそれを使う。ハムノイズの除去とアンプに使用した電解コンデンサの耐圧以下を保証するために3端子レギュレータを通す。以前、3端子レギュレータの出力に大容量のコンデンサをつけたときの保護回路の動作を確認した手前、シリーズ抵抗無しなのは少々心が痛むが、まあ壊れることはなかろう。

3端子レギュレータは放熱(実際ほとんど発熱しないが)とシャーシアースを兼ねてケースに直付けした。正電源の78xxシリーズは放熱フィンがGND端子と共通なのでこれができる。負電源の79xxシリーズはフィンが入力端子と共通なので絶縁しなければならない。最近のレギュレータICは全体が樹脂モールドされているので絶縁は楽だがフィンを電極としては使えない。これが1点アースかというとそうではなく、入力のRCAピンジャックが絶縁なしのシャーシ直付タイプだし、優先側プラグジャックのGNDがシャーシに触れている。この信号レベルと規模のアンプならあまり一点アースにこだわる必要はない。
パネル前面と全体はこんな感じ。ボリュームつまみは適当なのを買ってきて付けよう。インレタも面倒なのでテプラか何かでお茶を濁すつもり。型番は仮にHPA-DR1とでもしておく。
HPA-DR1外観

最近自作した自動歪率計で測定した結果がこれ。負荷抵抗は50Ω。
歪特性HPA-DR1_50Ω3F
NJM4556A(オぺアンプ)一発と比べて10mW以上の歪率が多少良いが、最大出力はあまり変わらない。これはNJM4556Aの許容出力電流が高いのと、電源電圧の不足が原因だ。もっとインピーダンスの大きいヘッドホンに対応するには電源電圧を上げてやればいい。

負荷抵抗が16Ωになるとだいぶ違ってくる。
歪特性HPA-DR1_16Ω3F
NJM4556A一発と比べて歪率は全体的に1/10くらいになって、最大出力も250mWが余裕でクリアできる。10kHzの歪率が少々悪化するのは少し気になるが、0.03%以下なら問題にするレベルではないだろう。

音楽を聞いてみた。音源はCDからリッピングしたWAVEファイルを、LilithのWAVEOutでSE-200PCIに送る。AT-HA2改(NJM4556Aオペアンプ一発)と比べたところ、全体的にパワーがあってハッキリしている感じ。AT-HA2改とゲインは同じはずなのに最初の音が出たときに「音量上げすぎたか?」と思ってしまった。ノイズはボリュームをいっぱいに上げたときに少し聞こえる程度だが、AT-HA2改よりは多めだ。

ちなみにヘッドホンはMDR-EX90SLと、オーディオテクニカのATH-CKS90。最近外出時には専らATH-CKS90を持ち歩いている。オーディオテクニカにしては比較的低音が良く出るし中高音もうまく鳴る。さらに嬉しいのは外部への音漏れが少ないこと。MDR-EX90SLは音漏れが多いので電車内などでは使いづらかった。
ATH-CKS90
実はインナーイヤータイプはほとんどが合わない。耳の形が一般的でないのかうまくはまらずすぐに外れて落ちてしまうのだ。イヤーピースの大きさ云々の問題ではない。ATH-CK90はドライバーの径が13mmと大きめなので外耳のふちにうまく載る。ATH-CKSシリーズもドライバ径が小さいタイプはダメだったし、最近のソニーでドライバが横を向いているタイプは全くもって耳に乗らない。ちなみにATH-CK90はすでに生産が終わっている。つくづく間抜けたブログである。


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