USBサウンドデバイス(その2) [歪率計]
SB-HDをWindows7 Starterの入ったネットブック(Lenovo S10-3)につないでドライバをインストールした。インターネット経由で最新版が手に入るというのでダウンロードして更新したところ、グラフィックイコライザが追加された。
WindowsXPとはコンソールの機能が違うようだ。サンプリングレートやビット数、入力モードはここでは選べないので、コントロールパネルのサウンドプロパティから操作する。
例によってコンソールの出力ボリュームを100%、LabVIEW側のソフトボリューム100で400Hzのサイン波を出力し、コンソールのライン入力ボリュームで調整すると・・・なんだこりゃ?!
時間波形のピークが潰れて盛大に高調波が出ている。
入力でクリップしているのかと思い、コンソールの出力ボリュームを絞っても1kHz以下の周波数に妙なノイズ(高調波成分以外のピークもある)が乗っている。ということは出力ボリューム以前に波形がクリップしているのか?
あれこれ組み合わせを変えてやってみたところ、ソフトボリュームを99にすると静かになることがわかった。
これならノイズフロアは-130dB近く、歪率0.0029%の優秀なデバイスだと言える。低い周波数領域のノイズが少し上がるが、それでもカタログスペックのS/N比-114dBは本当だ。21kHz付近にあるピークの原因は不明だが、-120dBなら問題はないし、WidnowsXPで出ていたプチプチノイズもほとんどない。
それにしても、Direct Soundで1.00のピークを送り込むと歪むということは、ドライバ内の演算か、D/Aコンバータの調整がうまくいっていない可能性がある。音楽を楽しむなら振幅100%のデータを送り込まないことだ。
自動歪率計で使用するソフトボリュームは99までに制限することにしよう。それでコンソールの出力ボリュームを100%にすると、実際の信号レベルは2.16VrmsでWindowsXPのときよりだいぶ大きい。うーむ、出力アンプのゲインは変わらないだろうから、XPのときはD/Aコンバータの性能を使い切っていなかったのだろうか? ちなみに入力感度はXPのときと同じだった。ソフトボリュームの値と出力レベルの変化は以下のとおりで、リニアリティはSE-200PCIより良い。
信号調節ボックスのほうも、SB-HDに合わせて調整しなおす。アッテネータを1/1にし、ソフトボリュームが99のときにテスト信号出力が1Vrmsになるよう、半固定抵抗を調整する。シールドボックスを外さなくてもいいよう、シャーシに小さい穴を開けてドライバを差し込めるようにしたが、VRのつまみを手探りするのが難しい。
入力側は、SB-HDのライン入力感度が1Vrmsより低いので、ゲイン1のときに1Vrms入れてもフルスケールまで振れない。そこで被測定アンプからの信号が1Vrmsのとき、取り込んだ時間波形の振幅が650mVrmsになるよう半固定抵抗を調整した。初期設定ファイルにこの値を書き込んでおき、ソフトウェアはそれを読み込んで実際の入力レベルに換算するように改良する。ちなみに、ソフトボリュームと出力レベルの対応もファイルから読み込んで反映するようにしてある。
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