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AT-HA2のノイズを考えた [ヘッドホンアンプ]

ホワイトノイズに郷愁を覚えるとはいえ、別に雑音が好きな前衛音楽家ではないので念のため。エンジニア的にも余計なものはないほうがよいと分かっている。ということで、改めてAT-HA2を評価してみる。

AT-HA2の外観

音色的にはほぼホワイトノイズで、ボリュームを絞り切っても音量はあまり変わらないので、このアンプが発生源なのだろう。ちなみにボリュームを上げてもさしたる変化はなく、PC内部のノイズも聞こえてこないことから、SE-200PCIのノイズレベルは相当に低いことがわかる。

ヘッドホンはSONY MDR-EX90SLとBOSE around-ear headphonesを使った。前者はいわゆるイヤホンタイプで、ポータブルオーディオ用としてはそれなりに気に入っている。後者はトライポートの耳全体を覆うタイプで、小さく軽いながらよく音がコントロールされていると思う。良くも悪しくもBOSE的なので好き嫌いは分かれるかもしれない。色はブルーなのでEX90SLとともに廃品種なのは本ブログのお約束[パンチ]

ボリュームを絞りきったときに出るノイズ(総称して残留ノイズというんだっけかな)の聞こえ方はヘッドホンのインピーダンスや能率に左右される。MDR-EX90SLのカタログにはインピーダンス16Ω、感度は106dB/mWとある。16Ωに1mW投入するには0.126V(rms)の電圧を加えればよく、そのときに106dB(SPL)の音圧レベルが得られる。(ちなみに106dBってのはかなりうるさいぞ。ボリュームの上げすぎには注意。)

感度が同じだと仮定した場合、同じ106dBの音圧を得るためには、32Ωには0.173V、70Ωには0.265V与えなくてはならない。逆に言えば同じ電圧レベルの信号ならインピーダンスが高くなるほど音圧レベルが低くなる。
アンプの出力は定電圧駆動だから、残留ノイズも一定電圧レベルだと考えられる。AT-HA2の不幸は、ポータブルオーディオの普及によって、電池の低電圧でも音圧の稼げるよう、低インピーダンスで高感度なヘッドホンが多かったことだ。もし昔のように600Ωのヘッドホンだったらノイズは全く気にならなかったのではないだろうか。
アンプのゲインがかなり大きいのも、ハイインピーダンスヘッドホンまで対応するためかもしれないが、それについてはAT-HA2を分解して設計思想を探ろうと考えている。

音質というか、音楽の聞こえ方であるが、ノイズの中から聞こえてくるということを差し引けば、さほど悪くはないと思う。今時のデジタル音楽のように、クリアで粒立ちがよいとか、スピード感というものからは遠い。全体的にほわ~として、尖ったところがないというか、とにかく懐かしい音だと感じた。繰り返すが、耳には全く自信がないのであまり参考にしないでいただきたい。インピーダンスが低く高感度のヘッドホンを使うなら、先にノイズのほうが気に障るかもしれない。
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