単電源・非反転増幅回路 [ヘッドホンアンプ]
NJM2073の回路をいじるのはあきらめて、オペアンプに置き換えることを考えよう。
まずはオペアンプの選定から。「高出力 オペアンプ」でググるといくつかヒットする。汎用オペアンプに分類できる機種を2つ選んでみた。どちらも秋月で入手でき50円と安価だ。
- NJM3414AD
出力電流が70mAとれる。単電源で動作。ユニティゲインで安定動作する。 - NJM4556AD
出力電流が73mAとれる。±両電源。NJM3414ADより高速広帯域。ユニティゲインで安定動作する。
さて、オペアンプを単電源で動かすための回路である。
AT-HA2のプリント基板になるべく手を加えずに、IC以外のパーツもそのまま利用したい。電源の0V側がシャーシGNDになっているので、バーチャルGNDは使えない。10kΩのボリュームも使いたいので、信号源インピーダンスに影響を受けにくい非反転増幅でいきたい。
非反転増幅回路の+入力に1/2Vccに相当するバイアス電圧を与え、-入力の負帰還回路にコンデンサを入れてDCレベルを合わせ込む。CaはVccのリップルやノイズによってバイアス点が揺らぐのを防ぐ。RaとRbの並列合成抵抗と時定数を作るから、この場合0.3Hz程度のカットオフ周波数となりハムノイズに対しても充分だ。
電圧ゲインは1+(Rf/Rs)で決まり、この場合6.1倍(15.7dB)となる。Rfが5.1kΩなのは元の抵抗をそのまま使うつもりだから。
単電源、両電源どちらのオペアンプでも単電源で使える。両電源のオペアンプは単電源で使用したとき、GNDレベルの入力に対して正常動作しないが、今回のようなAC増幅回路ではそういう信号は入力されないので問題ない。
これを、AT-HA2のオリジナル回路基板に割り込ませてみよう。
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